2022.06.02

サスティナブルな5つの行動-③-

 蜜ロウワックスを商品にする過程には、
✓ 充填作業   ✓ラベル貼り ✓サンプルづくり  他 

内職作業は山ほどあります。 小さな仕事ではありますが、 地域の移住者や高齢者、障害者就労施設などへ発注し商品として仕上げられます。 

[持続する(sustain)]+[できる(able)]=サスティナブル(sustainable)


地方や過疎地に足りないのは、仕事ではなく仕事をつくる意識と、プレーヤーやマネージャーだと思う。
(小川耕太郎∞百合子社 藤井)  
「●●がないから、不便」「●●のせいでできない」という思考から、「●●がなければつくればいい」という思考をもつことが大切です。なぜなら、無いものをつくる過程には様々なプロセスがあるからです。


よく「行動しながら考える」といいますが、行動をしながら、ぼんやりイメージを膨らませ、立体的に想像してみる。そしてまた行動をする。失敗して観察をする。または、失敗を気づきととらえ微調整を繰り返す、そんな思考を育てるプロセスこそが「課題解決能力」です。


サスティナブル(sustainable)という言葉は、「持続する(sustain)」と「できる(able)」の2つの単語を組み合わせたものです。この「できる(able)」をイメージすることが大切です。


事業所にとって一番大切なのは採算がとれ継続することですが、合理性というモノサシだけに特化すると地方や過疎地に仕事がなくなってしまいます。当然のことながら、仕事がなくなれば、地方に住み暮らす人もいなくなります。


暮らす人がいなくなれば、自然も維持管理ができません。商品づくりはある意味「関わりづくり」です。その関わりは、地域の事業所同士にも、新たな化学反応をおこし、私たちには想像がつかない仕事が生まれることもあります。
▲中部電力跡地の倉庫をDIYでリノベをし、地域の困り事である空き屋の遺品整理や片づけ、孤独化する高齢者宅の生前整理なども請け負う「クロッシングサービス」では、片づけの中で出てきた使える家具をアップサイクルし、蜜ロウワックスで磨き、おわせマルシェで販売しています。
コロナ禍に入り、移動が規制され、オンライン相談による「メンテナンス文化の向上」にとりくみました。指導は、多気町にある「少女まんが館TAKI 1735」のしむらさくらさんです。
このように、地域に仕事があることにより「関わり」が生まれ、新たな需要を生み出すこともあります。


小川耕太郎がよくいう

「マーケットイン(市場や購買者の視点から顕在市場でどのような商品が求められているか考えて提供すること)ではなく

プロダクトアウト(事業所のもつ強みと環境を最大限にいかし、潜在市場を掘り起こすような商品を提供しするというアプローチ)が大切。」

というのも、改めてサスティナブル事業にとって重要な観点だと感じています。


最後に 小川社の小川耕太郎が大切にしている言葉 でしめたいと思います。 (談:小川耕太郎∞百合子社 藤井大造) 

未晒し蜜ロウワックスが生まれた時代を振り返る


未晒し蜜ロウワックスの販売をはじめた時代を振り返ると、環境問題に取り組むキッカケになるような大きな潮流がありました。 数ある潮流の中で、サスティナブルな5つの行動①に続き、3つほどあげます。

1990~2006年 世界中に蜂群崩壊症候群が起こる

ドイツのアニメーションとデザインスタジオKurzgesagt – In a Nutshellがアニメーションが、蜜蜂の大量死についてアニメでわかりやすく説明しているのでご参照にしてください。https://www.youtube.com/c/inanutshell

つづきを読む

(3)2000年 木材自給率過去最低
木材自給率が18%まで落ち、木材業界の存続自体が難しくなりました。少しでも期待するならば、京都議定書にて採決された目標「2008年~2012年までの日本の二酸化炭素を1999年より6%削減」です。

この削減目標6%の内、3.8%を日本国内の森林よりCO2吸収力を増やすというものがあります。

森林でCO2を吸収するとなると、若い木の方がCO2の吸収力が高いため、適齢期を迎えた木を伐りだし、植林をしないと達成できません。そのため、今後の国の政策として、国産材で建てる公共建築物を増やしたり、地域材をつかう建物に補助金がつく可能性があります。

(4)2003年 シックハウス対策 
建築基準法が改正されシックハウス対策が義務づけられました。

 

(5)2007年 ミツバチの大量死
1990年頃より、世界各地でミツバチの大量死や大量失踪が発生。それらの原因は複雑に絡み合っていますが、その中でも特に問題視されているのが農薬の影響です。世界各地で農薬との関連の調査が始まりました。


文:小川百合子
小川耕太郎∞百合子社代取締役。 主な仕事は持続可能な商品の一般化のためのPR。 地域の生物資源と産業と自然が循環できる持続可能な商品づくりを目指す。   

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