2014.09.07
リフォーム産業新聞 2007年1月9日付 No.763●しぜんな自然派家造り 第5回(続)施主のニーズを引き出す工務店編(執筆)
「リフォーム産業新聞」に、小川耕太郎が親しくしている自然派の家造りを手がける工務店やメーカーを取材し執筆した『しぜんな自然派家造り』を2006年9月から月一回にわたり10回連載。
リフォーム産業新聞 2007年1月9日付 No.763
●しぜんな自然派家造り
第5回(続)施主のニーズを引き出す工務店編
ひとつのことにこだわることは武器を持つこと
(前回の続き)
そんな彼の姿勢や集中力が作品に存在感を与えているのだと思うし、写真だけでも魅力を感じるのだろう。私もこんなドアにしてみたいと思うし、そこから部屋はこんな感じで、お風呂は・・とドンドンイメージが膨らんでくるのはどうしてだろうか。
別に今回私は、ドア作家にドアを作ってもらおうと提案しているわけではない。競争力のある工務店になるためにはお施主様が表現できないでいる「ニーズ」を探り当て、その方に合わせた提案するという手間のかかる作業を避けて通れないし、当然、インテリア雑誌、展示会、インターネットなどを利用した情報収集、勉強は欠かせなくなり、表現力、提案力も必要になってくるだろう。しかし、ドアひとつでいいから他と違うこだわりの提案ができれば、お客様の方でイメージを膨らませ、お客自身さえ気づいていなかったニーズが溢れ出てくることがあるということを言いたいのだ。そして、その溢れ出させることが要望を聞いてくれる工務店、こだわりを実現してくれる工務店につながるのだと思う。まずはドア一枚から始め、溢れ出させるための武器を照明、家具、塗装etcと少しずつ増やしていけば、何年かすれば他にはない会社になっていくのではないだろうか。
まずは、社長の好きなこと、趣味など身近なところからこだわりを表現していったら良いのである。そんなに難しいことではないと思うのだが如何だろう。