2014.09.07

リフォーム産業新聞 2006年10月10日付 No.751 ●しぜんな自然派家造り  第2回全国の林産地と繋がる工務店編(執筆)

「リフォーム産業新聞」に、小川耕太郎が親しくしている自然派の家造りを手がける工務店やメーカーを取材し執筆した『しぜんな自然派家造り』を2006年9月から月一回にわたり10回連載。20061010rifo.jpgリフォーム産業新聞 20061010日付 No.751

 しぜんな自然派家造り/第2回全国の林産地と繋がる工務店編–幅広い木材知識を求め全国を飛び回る–

 

 

 

4年ほど前、大阪で工務店をされている方から電話が入った。「明日、尾鷲に見学に行きたい。」それがKJ WORKSの福井さんと知り合ったキッカケである。KJ WORKSで家を建てられた方がご自分でフローリングに蜜ロウワックスをかけた。その家に点検に行った福井さんは、床の仕上がりを見て何を塗ったのかを尋ね、すぐに私どもに電話をかけてきたのだった。お客様のところで見たワックスが気になり、すぐに現地に出向き確認しようとするなんて、なんて行動の早い方だと私もビックリしたことをはっきりと覚えている。

 

KJ WORKSは、今年で27年目になる工務店さんである。前身は家具&インテリアが中心の内装業であった。当時を振り返り「使い勝手や用途による寸法、形、色合いなどかなり神経を使う作業でしたが、実にやりがいのある仕事でした」と福井さんはおっしゃる。そのことと福井さん自身が岐阜県の林産地の生まれで、木材に小さい頃から非常に興味を持っていたことが、国内の木材に関わらず海外の木材まで、針葉樹から広葉樹までと幅広い木材知識を得る事に繋がっていった。日本各地の林産地を見て歩き、各地の製材所とも友好な関係を構築することで、各林産地の木材の特徴も大いに学んで行ったのである。それが現在のKJ WORKSにスーッと繋がっているのがよくみえる。

 

KJ WORKSのホームページ(http://www.kjworks.co.jp/を見て頂くと、全国各地の林産地へお客様と一緒にしょっちゅう出かけている様子がうかがえる。新築の家見学会や勉強会は月に何度も行なっている。大阪から尾鷲まで車で約4時間、バスを借りて数十人で尾鷲ヒノキの山、製材、プレカット、内装材工場と私どものワックスを見学に来られたこともある。国産材・自然素材と銘打って建築をしている工務店さんは数多くあるが、ここまで徹底して見学会を企画し、実際に見学した林産地の製材所と提携し、材を仕入れ、リフォームや新築に活かしている工務店さんは多くないだろう。(つづく)

 

文:小川耕太郎∞百合子社 小川耕太郎

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