2022.03.25
新しい学び➁古いものを日常に取り入れる
昔のものを現代に取り入れる
「お気に入りなんですね」
この言葉は修理を依頼したショップの店員さんからいただいた言葉です。
20年以上前、手に入れた腕時計があります。
革のバンドはボロボロ、電池の持ちも短くなってきた気がする・・・これはメンテナンスのサイン。メンテナンスを終えた時計は生まれ変わりました。今でも時を告げてくれています。
エコで長持ちするお勉強
研修の中で小川社が大切にしているエコで長持ちする勉強をしました。
それが『木もちe―デッキ(ウッドデッキ用材)』です。
雨の多い私たちの町(三重県尾鷲市)では、湿度に負けず長もちさせるさまざまな工夫があります。
近年、住まいの定番になりつつあるウッドデッキは、日当たりや屋根のあるなしによって木の傷み方も違います。
誰もが、どうせ作るなら長もちさせたいと思っていると思います。十数年前までは、長もちさせるために、雨に強いハードウッド材を輸入し、ウッドデッキ材として使う事例が多かったのですが、環境面から考えると違法伐採や環境破壊につながるといわれ、とうとう輸入禁止になりました。当然といえば当然です。
※詳細
ハードウッドとは
森林破壊の原因って?森林破壊を止めるために、今日からできること|WWFジャパン|WWFジャパン
日本で植樹している木のほとんどが「杉、ヒノキ」です。ハードウッドとして比較すると、雨に弱い面もあるため、どのように工夫をして補えば長もちするのかを実証するために、小川社では商品テストをしています。
床下工法別に29台もの
ウッドデッキで耐久実験
小川社では床下工法別に29台ものウッドデッキで耐久実験をしました。その結果、大引きとデッキ床板の裏側との接点に湿度が籠り、腐りやすくなることがわかりました。その接点に湿度が籠らないように、大引きの上に専用板金とパッキンをのせた工法
が一番長持ちするとわかり、現在ではその工法をおススメしています。その他にも
✓オーバーハングをしない
✓目透かしをつくる
✓幕板を張るときの工夫など
ちょっとした工夫次第で、湿度が高い日本でも長もちできることが商品テストにより裏付けがとれました。
「修繕しながら、長もち」という考え方
人が治せるもの、
治し、直し、長く使い続けていけるものは、
無駄がなく、
愛着も増し、
環境にも優しい暮らし 。
古い建物には、雁木という屋根と壁との境目から水が入らないようにする為の短い壁のようなものが使われています。これは腕時計のバンドのようなもの。傷んでいる所だけを変え、外壁を守るそうです。
小川社の提案する木もちeデッキは、塗装に関しては塗りなおし不要ですが、なにもしなくてよいわけではなく「修繕しながら、ながもち」という考え方の元、ご提案している商品です。
大引BP工法でつくったウッドデッキは、後々、修繕するときを考慮しています。 家庭用の大工道具さえあれば傷んだところだけ簡単にお取替え!その秘訣は床下の工法にあります。経済的かつサステナブルなお品物です。
ウッドデッキも腕時計もメンテナンスで長くおつきあいを。
インターネットの時代を迎え、10年ひと昔が5年になり、3年ひと昔という人も。
移ろいゆく時間の中で大切なものは長く使えるサステナブルデザインの商品を選びたいですね。(文:吉田)