2015.05.29

歴史ある街道に佇む、飲食店【若手仏像彫刻×幾何楽堂】≒技のコラボレーション

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隣り合わせにある飲食店「ヨイノクチ」と[Bar de nikkou くじら食堂」のさりげない佇まい。
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目立つ看板があるわけではないのに、なぜか立ち止まってしまう。
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昼間のお店通りはこんな感じです  ◆写真左:「ヨイノクチ」◆写真右:「Bar de nikkouくじら食堂
の街道は、1998年(平成10年)5月14日世界遺産登録推薦にさきがけて国の史跡に指定された「二社一寺(にしゃいちじ)」に近く、伝統的な和風の建築が並ぶ街「日光 上鉢石町」。日光門前まちづくりでは、町並み「条例」や「町並みに調和をする建物を心掛ける」ことで、町独自の色気や魅力をつくっています。
「規制」ではなく「調和」という制限。(看板にも、まち独自の制限ががあります
「『調和』という制限」だからこそ、創造をかきたてる。Bar de nikkou くじら食堂さんの店舗は、でかでかと「看板」を掲げるのではなく、「さりげなく他の店舗と惹きたてあう」心掛けたそうです。右のドアをよーくご覧ください。

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▲引き戸の真ん中に看板がありました。この文字の色は「ウッドロングエコ+柿渋でだした色です。文字背景をよーくご覧ください。ウロコ模様のような彫りが施されています。
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この看板を制作された職人さん「仏像彫刻の 長谷川さん」は、十数年間文化修復などの仕事をし、昨年独立されました。独立後、初の仕事がこの看板!。幾何楽堂の小坂さんは、彼の技に「ピン!」ときて、「bar de nikklou くじら食堂」さんの店舗づくりに誘ったそうです。
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余談ですが、長谷川さんは独立したばかりの時期に、突然 小川耕太郎∞百合子社に立ち寄ってくれました。写真は、小川耕太郎と元林業家のスタッフ竹村が、小川社の倉庫(小川耕太郎セレクト一枚板ショップ)をご案内したときのものです。
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話をもどします。仏像彫刻職人さんが手掛けた看板を、幾何楽堂さんが組み込む、ケヤキの板で市松模様をつくっています。
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▲店舗の壁は、桃色系の古色(大正時代に流行った色)。カウンターも長谷川職人が彫りました。但し・・・カウンターなので安定感が得られるよう、浅く彫っています。塗装屋さんが塗装で凹凸感をだしています。POPな椅子はイームズです!
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店主の上野秀幸さんは、スペインのバルをイメージしたそうです。気軽に楽しく飲めるあの感覚!です。
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▲幾何楽堂さんが手がけた照明
「弥生祭」の時期は、町全体が祭の装いになります。もちろん店舗も祭の飾りつけをします。
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桜の時期になると、それぞれの商店が「桜」をイメージするメニューや商品が通り全体で提供されます。「日光・桜回遊」の装いはコチラ↓↓↓↓↓ ワクワク・ドキドキぶらぶら街をあるいてみたくなります。
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メニューも地元の野菜をはじめ、地元の製麺所、精肉屋さんの食材をつかっています。言ってみれば「食の技のコラボ」です↓↓↓↓↓
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地域住民が自ら「町」を楽しみ、おもてなす→個性的な店舗が増えることにより、互いを惹きたてあう→相乗エネルギーを発信する→更に街並みが楽しくなる!



カウンターでバイオリン&アコースティックギターの投げ銭ライブ↓↓↓↓
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山口県の民芸「金魚提灯」が飾られています。印象的な金魚の赤色は「柳井縞」の染料で色つけされた、山口県の民芸「金魚提灯」が飾られています。暑くなると、打ち水で「涼」のおもてなし。


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「四季と寄り添った暮らし」と「街への誇りと愛情」が、にじみ出ています。【若手仏像彫刻家×幾何楽堂】の技術が、歴史ある街にとても馴染んでいます。



◆店:Bar de nikkou くじら食堂   ◆施工: 幾何楽堂
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