2018.05.11
[第17期 社会コスト寄付先の活動報告] 地魚を食卓に尾鷲の魚介で料理教室—食に取り巻く環境や自然環境を持続可能なものにしていく 一つのきっかけ—
熊野灘で水揚げされた美味しい魚をこれからも食べていけるようにするためには海の環境を守る必要がある。そのためには豊かな山が大切だという事に理解をつなげていただくため活動として[『食に取り巻く環境や自然環境を持続可能なものにしていく一つのきっかけづくりの活動』をされている三上奈緒さんを招き、魚食の楽しみ方を伝える。
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『尾鷲の魚介で料理教室~地元の魚を美味しく料理しませんか?』
日時:2018年3月17日(土) 午前10:00~
場所:尾鷲市中央公民館2階 調理室
企画:天満荘
主催:おわせ暮らしサポートセンター
協力:天満荘、小川耕太郎∞百合子社
小川耕太郎∞百合子社の寄付額:30,920円
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面積の90%が山林でおおわれる尾鷲市は、三方を山に囲まれ、目の前には黒潮おどる熊野灘が広がっています。降る雨は豊潤にして、その雨水は森の大地を縫って海に流れ込み、沿岸部は栄養分を含んだ最高の漁場だといわれています。
そんな自然の恩恵を受け、昔から漁業・林業が発展してきました。入り組んだ内湾と急峻なリアス式海岸による天然の良港は、日本有数の漁場として知られ、海の幸の条件が揃っており、大小の定置網漁業や刺網漁業に一本釣漁業、底引き網のトロール船や遠洋・近海マグロはえ縄漁船と、漁法は多彩。水揚げされる魚種の数は200種以上におよびます。
しかし、新鮮でおいしい魚が身近にあるのに、「さばいて調理ができない、せいぜい刺身か干物」という市民が意外と多いのです。そこで、せっかくの海の幸を家庭で簡単においしく食べられる調理法を習い、積極的に魚類を消費し、魚食普及に努めたい。しいては漁業に関連する尾鷲市の産業を盛り上げたいというのが料理教室の目的です。
▲料理教室の発起人 天満百人会の理事 松井まつみさん
▲主催の尾鷲サポートセンターの中尾拓哉さん
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つくった料理は三種
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▲太刀魚のムニエル
▲春キャベツとアジの干物のパスタ
▲ブリと甘夏のカルパッチョ
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みんなでチャレンジ
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▲尾鷲に移住された方々が太刀魚のムニエルに挑戦
▲料理教室の準備をサポートしてくれた3人娘
▲講師のなおちゃんが料理の手順を教えてくれます。
写真右が私(小川耕太郎)です。今回は娘と参加しました。(娘は一緒に写真を撮るのを嫌がる年頃になり、娘の写真はなし)となりの女性は、尾鷲の魚を取り扱う尾鷲物産で働く村田さんです。
料理教室には移住者さんをはじめ25名の方が集まり、みんなで料理をつくり、みんなで食べました。「魚料理は刺身や塩焼きや煮つけ以外の食べ方をあまり知らない」という人が多く、「こんな料理の仕方があるのか」「すごく美味しい」「魚料理に野菜や果物も一緒にとれるなんて知らなんだ」など 皆さんに喜んでいただけました。
▲私、小川耕太郎は「美味しい魚をこれからも食べていけるようにするためには海の環境を守る必要があり、そのためには豊かな山が大切!」ということをお話させていただきました。
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講師:三上奈緒(みかみ なお)
・東京農大卒業後、栄養士として東京都内の小学校の勤務
・同時に、青山Farmer‘sMarketのボランティアを始める。
・後に渡仏し現地のレストランで修行
・帰国後は青山のラブランシュに勤務。小学校の食育事業やフリーランスとして活動
・2017年カルフォルニアの地産地消レストランChezPanisseにて研修を積む
尾鷲の母ちゃんこと松尾まつみさんは、三上奈緒(通称:なおちゃん)を絶賛しています。「彼女は力が抜けているけど、すごいスピードで仕事をする女性。あの笑顔とエネルギーにみな人が集まるんやろう」パワフルでピースフルな奈緒ちゃんの笑顔は、人を繋げる力がありました。
新鮮で、心のこもった美味しい食べものに人が集まり、そのつながりから未来をつくる。職業や年齢を超え平衡な気持ちで会話をする彼女ならではのコミュニケーション力により、集まった受講者個々の暮らしに対する想いも聞くことができました。
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これからも、(有)小川耕太郎∞百合子社は、継続的に取組まれている活動に【社会コスト】の寄付を続けていきます。このような活動ができるのも、お買い上げいただいた皆様のお陰です。皆様には心より感謝を申し上げます。(文:小川耕太郎)
参考資料:尾鷲市公式ウエブサイト「尾鷲市の概要」、「尾鷲市の漁業(平成28年・尾鷲市水産商工食のまち課」、Rotableウェブサイト