2017.04.14

画家の形跡を残し、風合いを生かした「蜜ロウクリーニング」

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画家の故永井潔氏の自宅兼アトリエを綺麗にして、

「永井潔アトリエ館」とカフェにされるという事で、

4月11日に、総勢10人ほどで、

蜜ロウワックスとミストデワックスを使っての

清掃作業を行ってきました。



当初は、業者さんに入ってもらってピカピカにすることも考えたそうですが、

飾ってある絵をどかさないと、化学物質で絵が変質するかもしれないという事と、

ある程度、そこで絵を描いていた雰囲気を残したまま綺麗にしたいという事で、

私共がお手伝いすることになったのです。

 

 

絵を飾ったままの床掃除。




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▲油絵具の汚れなど、アトリエならではの汚れはありますが、これらは画家としての形跡でもあります。手入れをすれば、ガラッと印象が変わっていきます。


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▲作業は一般のボランティアさんで行いますので、まずは私(小川耕太郎)が説明させていただきました。



最初は、ミストデワックスの方が良いかと思っていましたが、

油絵の具が床にこびりついていたため、

蜜ロウワックスの油で油絵の具を溶いて拭き取る作業にしました。


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半分だけ蜜ロウワックスをかけたイーゼル。画像を大きくすると・・・・


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▲蜜ロウワックスを塗る前のイーゼル


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▲蜜ロウワックスをかけた後。(右側)


次に大きなイーゼルを、、、

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 ▲まずは大きなイーゼルをミストデワックスでお掃除。



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 ▲その後、蜜ロウワックスで仕上げ。



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 ▲机もミストデワックスでキレイにした後、蜜ロウワックスで磨きました。

一番下の引き出しは、まだ蜜ロウワックスを塗っていないので、

カサカサで白っぽいけれど、蜜ロウワックスをかけるとしっとりしました


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古い家具ほど、お手入れをすると風格がでてくるのが、無垢の家具の良いところ。この机で色々な創造を生んできたのでしょう。


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作業途中から、「綺麗になった。」、

「もう捨てようかと思っていたイーゼルが素敵になった。」

「部屋全体が明るくなった。」と喜んでいただけました。



1時から作業を開始して、私たちは電車の都合で4時頃には帰ってきましたが、

それから2時間くらいは作業されていたのだろうと思います。



明日、4月15日オープンします。

有楽町線の平和台駅下車10分くらいのところにありますので、

ご興味のある方はお出かけください。


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▲詳細は永井潔アトリエ館をご覧ください。https://www.nagaikiyoshi-atelier.com/

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