2007.03.14

[第5、6期]社会コスト寄付先の活動報告]獲る漁業から育てる漁業へ—漁民がプライドをもち、仕事ができる仕組みつくり

獲る漁業から育てる漁業へ

漁民がプライドをもち、仕事ができる仕組みつくり

尾鷲養殖業組合会長 岩本憲明






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1999年から、尾鷲養殖組合と電源開発が協力し、尾鷲市の市有林に広葉樹を植林する活動をはじめる。

1999年から8年間、尾鷲養殖組合は?電源開発様と協力して、尾鷲市の市有林に広葉樹を植林する活動をしています。また年に一回漁民と漁協関係者などみんなで船をだし、魚網でゴミをすくい、海の清掃を行っていました。


このようなキッカケになりましたのが現在環境悪化により年々魚の水揚げ量が減少しているからです。後継者が生業として成り立っていくには、地味な作業ですが海の環境を改善していき


「採る漁業から育てる漁業へ」変わっていく必要性を強く感じたからです。広葉樹が育てば、地が締まり、土砂崩れも少なくなっていきます。また、腐葉土よりプランクトンが多くなります。漁民がプライドを持って仕事をできるように仕組みをつくりたいと思います。

 


山の状況を把握する

山林業者が生業として成り立たなくなったので、木を伐採しそのままにしている。また間伐の手入れがされていないので、根が弱い。土砂崩れが多くなっています。


3年前に奈良県が大雨の被害を受けたことがあり、土砂や流木が奈良のダムに流れ尾鷲湾まで流れこんできました。私共は林野庁に出向き、奈良の山を整備してもらうように依頼しました。林野庁から奈良県宛てに手紙を書いて頂き、山の整備をしてもらったことがありました。


「山と海は繋がっています。」私共は毎年植樹をする前に、ヘリコプターで、山の状態を観察にいきます。生態の繋がりという大きな流れの中で、物事をとらえ、真剣に考え、行動する。そのことによって、自分達の地域だけでなく広範囲にかけて、把握するようになります。海は私達に大切なことを教えてくれます。(尾鷲養殖業組合会長 岩本憲明)


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◆『森と海を結ぶ漁民による森づくり』への寄付・活動参加

寄付先名称:尾鷲市

尾鷲市の市有林に広葉樹を植林し持続可能な豊な海をつくっていこう!という目標をかかげ、尾鷲養殖組合が中心となり、尾鷲ロータリークラブ・J-POWER電源開発、小川耕太郎∞百合子社、そして行政がひとつになって取り組む『森と海を結ぶ漁民による森づくり』。


小川耕太郎∞百合子社は2007年度よりこの活動に継続的支援をさせて頂き、同時に可能な限り広葉樹植樹活動にも参加を続けています。

 

 

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