2012.05.24
2012年5月24日付け下野新聞 「竪穴」集会所が完成—復興話し合う場に活用—
東日本大震災の津波被害に遭った宮城県南三陸町で、ボランティア団体「チーム日光」(日光市)が建設を進めていた「竪穴住居」型集会所が完成し、23日に落成式を開いた。仮設住宅で暮らす被災者も集まり、喜びを分かち合った。町は今後、住民間交流や復興計画を話し合う場として活用する予定だ。
集会所内で開かれた落成式には、同町の佐藤達朗教育長も参加。チーム代表の小坂憲正さ(44)から寄贈書を手渡され、「心のこもった贈り物をありがとうございます」と感謝した。
その後、小坂さんに竪穴住居の建築技法を伝授したアイヌ民族の祈祷師・アシリレラさんが、慰霊祭を執行。バンドによるライブなども披露され、式典を盛り上げた。
津波で親族27人を失った主婦及川時子さん(70)は「素晴らしい建物をつくってくれたのだから、悲しみは今日までにしたい。前を向いて生きたい」と涙をこらえた。
チームは同町歌津地区の仮設住宅敷地内に集会所がないことを知り、無償での建設を決意。冬暖かく夏涼しい上、「原点回帰」の意味合いも込めて、竪穴住居型(50平方メートル)を選択した。
復興の鍵となることを願い、「歌津迎賓館『鍵』」と命名。小坂さんは「被災者の心と笑顔をつなぐ拠点になってほしい」と願っている。
◆災害復興支援
小川耕太郎∞百合子社ではその地の人と暮らしを支えてきた山や自然に目を向け、支援活動を行っています。2011年-2014年にかけボランティア団体「チーム日光」に支援させていただきました。以下チーム日光の活動がメディア掲載されましたのでご報告させていただきます。