2011.12.07
2011年11月7日 下野新聞 [話題人]被災者の期待に応えたい—震災語き継ぐシンボルに—被災地で「竪穴式住居」型集会所を建設する団体代表 小坂憲正さん(43)
「チーム日光」を結成した理由は
「被災した友人に支援物資を届けるため、3月下旬に宮城県石巻市を訪れたことがきっかけです。汚染の除去など黙々と挑む住民の姿に感銘を受け、手助けしたいと考えました。主要メンバーが住む日光市を災害支援の基盤と位置づけ、より多くの人が参加できる団体にしました」
———–中略——
集会所を建設することになった経緯は
働きぶりを見て、私たちを信頼してくれた千葉会長との出会いがはじまりです。「被災者が集まれる集会所が欲しい」と聞き、竪穴式住居の集会所を提案しました。千葉会長が町にも掛け合ってくれ、仮設住居敷地内の町有権を無償で提供してもらうことになりました。
竪穴式住居を採用するとは、面白い発想ですね。
津波で竪穴式住居型を採用するとは、面白い発想ですね。壊した建物のガレキを見て入れ、現代建築に疑問を感じました。日本建築の原点に立ち返るのも必要ではないでしょうか。冬暖かく夏涼しい構造である、材料は木材と土など天然素材のみを使用するので、すべて自然に帰ります。話題性もあり、「町の迎賓館」として役立ててもらえると期待しています。
———–中略——
建設する上でのコンセプトは
被災者やボランティアが工事に携われるよう、素人もできる簡単な工法を用います。現在も竪穴式住居を使用している北海道アイヌ民族のシャーマンを訪ね、手ほどきを受けました。重機等を使わず、手作りにこだわります。みんなで汗を流すことで、絆も強まり、愛着が湧くのです」
完成までのスケジュールをスケジュールを教えてください。
「今月上旬までに約1mの床穴彫りを終了させ、骨組みつくりや屋根ふきにもとりかかります。建設現場の横にテントをはり、住込みで作業を続けています。今月中には外装を完成させ、集会所で被災者と正月を迎えたいです。「震災を後世に語り継ぐシンボルとして保存していきたい」と期待してくれる千葉会長たちのためにも全力を尽くします」
(聞き手 沼尾あきら)
2011年11月7日 下野新聞 [話題人]被災者の期待に応えたい—震災語き継ぐシンボルに—被災地で「竪穴式住居」型集会所を建設する団体代表 小坂憲正さん(43) 一部転載