2011.06.30

2011年6月30日朝日新聞 日光の片柳さんら震災ボランティアの仲間の旗携え

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2011年6月30日付 朝日新聞 日光の片柳さんら震災ボランティアの仲間の旗携え——以下転載—–

日光市の登山家、片柳紀雄さん(62)ら栃木県の岳人5人が7月、インドの未踏峰、マリ峰(標高6587メートル)に挑む。片柳さんは登山とともに、大震災被災地でボランティアチームの一員として活動してきた。今回、仲間からチームの名を書き込んだ日の丸を託された。「仲間の絆に後押しされて、山頂にぜひ旗を立てる」と話している。



マリ峰は、インド北部のパンゴン地域にあり、ふもとの湖で中国と国境を分ける緊張地帯にある。パキスタン国境とも近く、軍事施設も抱え、機密保持のため近辺は未踏峰の山が多い。片柳さんによると、マリ峰は標高約5800メートルまで石や岩が堆積(たい・せき)するガレ場が続き、その後は雪に覆われ、雪壁は45度の場所もあるという。



日光生まれの片柳さんが登山を始めたのは中学2年13歳の時。先輩に連れられて同市の女峰山(2483メートル)に長靴で登り、白銀の世界に魅了され、登山歴は半世紀に及ぶ。



一般の登山道でなく、道なき沢などを行くのが得意で、山スキーも自慢の種。4年前には北アルプスの剱岳(2999メートル)にスキーをかついで登り、頂上から雪壁の滑降に成功するなど経験を積んできた。



大震災後、個人で被災地のボランティアに参加していた片柳さんは、日光市から団体でボランティア活動を続けていた「チーム日光」(小坂憲正代表)を知り、その一員となった。チームで宮城県石巻市などを巡り続け、津波にのまれた民家の泥出しなどを手伝ってきた。




「異業種の人の集まりの中で、自分にできることをしてきた。震災で人の絆の大切さを改めて知った」と話す。片柳さんの未踏峰挑戦を知って、仲間がチーム名を記した小さな日の丸を贈った。片柳さんは「極限状況の中でもいつも前向きな仲間を思い浮かべ、登頂する」と話す。登山隊は25日、インドへ出発した。順調にいけば7月20日ごろ、山頂に至る予定だ。(服部肇)



◆災害復興支援

 小川耕太郎∞百合子社ではその地の人と暮らしを支えてきた山や自然に目を向け、支援活動を行っています。2011年-2014年にかけボランティア団体「チーム日光」に支援させていただきました。以下、チーム日光の活動がメディア掲載されましたのでご報告させていただきます。



◆詳細 東日本大震災復興支援の活動報告ブログ「チーム日光のキセキ」をご覧ください。


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