2011.11.25
2011年11月25日付 南海日日「南三陸町に集会所変節–尾鷲ヒノキ間伐材で—」
東日本大震災被災地の宮城県南三陸町歌津地区に尾鷲ヒノキの間伐材を使用した竪穴式住居が建てられる。
建てるのは栃木県日光市でログハウスやドアなどを製作している小坂憲正さん(43歳)らのボランティアグループ「チーム日光」。震災後に結成され、被災地でがれき処理などのボランティア活動に取り組んできた。
南三陸町の歌津伊里前地区には江戸時代から続く「結(ゆい)」(助け合い)の制度が残っている。震災のあと、避難所では今後の復興について頻繁に会議が開けなくなった。
この話を耳にした小坂さんが「住民が集まれる集会所を建てよう」と提案し、地区会長は「ぜひ建ててほしい」と喜んだ。南三陸町の高台にある「平成の森キャンプ場」に建てることに決まった。
集会所の建築工法は「竪穴式」と決まり、材料の丸太を調達することになった。小坂さんと交流のある未晒し蜜ロウワックスを製造販売している尾鷲市賀田町の小川耕太郎∞百合子社(小川百合子社長)が丸太の手配を申し出た。
小川耕太郎さん(50)の友人が57年生の尾鷲ヒノキ間伐材約80本を提供。伐採には土井本家も協力、山からの搬出は森林組合おわせ、尾鷲木材協同組合、尾鷲ヒノキプレカット協同組合が手伝ってくれた。
ACEクレーン、熊野合同運輸、宮本運送が今月3日に日光市まで尾鷲ヒノキを届け、運送費は小川耕太郎∞百合子社が負担した。
今月3日に小坂さんから小川さんに「尾鷲ヒノキをありがとう。20人ほどの皮むき作業をしています」との連絡があったという。
竪穴式集会所は前方後円墳型。長さ3m、6m、7.5mの3種類の尾鷲ヒノキ丸太で組み立てる。円形は話し合いの場として最高の形。火をたくことで落ち着いた雰囲気を醸し出す。平地下のため、夏涼しく、冬は暖かい。土足で出入りができる。コンクリートの基礎が少ないため低予算で建てられるという。
2011年11月25日付 南海日日「南三陸町に集会所変節–尾鷲ヒノキ間伐材で—」より転載
◆災害復興支援
小川耕太郎∞百合子社ではその地の人と暮らしを支えてきた山や自然に目を向け、支援活動を行っています。2011年-2014年にかけボランティア団体「チーム日光」に支援させていただきました。以下、チーム日光の活動がメディア掲載されましたのでご報告させていただきます。