2014.09.07

リフォーム産業新聞 2007年8月7日号発刊 「しぜんな自然派家造り」のコーナーで小川耕太郎∞百合子社を取材(執筆)

「リフォーム産業新聞」に、小川耕太郎が親しくしている自然派の家造りを手がける工務店やメーカーを取材し執筆した『しぜんな自然派家造り』を2006年9月から月一回にわたり10回連載。

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月一回、十ヶ月のお約束で私が知っている工務店さんやメーカーさんなどの中から独自の取り組みを積極的に行っている会社をご紹介して参りました。つたない文章で読みづらい点が多々あったと思いますがお許し下さいませ。今回をもって最後となりますので私どものことを書かせて頂きます。

 

 

 

私どもは材木屋とハチミツ職人がつくった未晒し蜜ロウワックスという自然塗料を中心に、自然を活かし、守り、育みながら生産される商品を開発、製造、販売しております。私は元々製材業を営んでおりましたが約10年前に倒産しました。私どもの製材所が倒産した後も地域の製材所が次々と廃業していくのをみて、尾鷲という山と海しかない町で地域の産業が無くなったらどうなるのだろうとずっと考えていました。

 

 

「第一次産業をもっと大切にしなければならない。」倒産後半年くらい経ったある日、備長炭の使い方を紹介しているTV番組をみて、一般家庭ではほとんど使われなくなった備長炭が新しい使い方を提案するだけでこんなに売れるのだったら俺が地元で取れる自然の恵みを売ってやると事業を始めました。根が単純なのです。

 

 

 

 

そのような経緯で事業を始めたため、私どもは自然の恵みをできるだけそのまま活かし、自然を守り、自然を育むことにつながる商品以外は取り扱わないと決めています。そしてそのような商品をたくさん販売することで地域をもっと元気にしたいと考えています。自然の産物以外は取り扱わないという制約は自由です。業界の常識や商習慣に捕われることがありません。常識はずれでも自然を活かすことになるなら何だって挑戦できます。精進料理などもおなじらしいですが、制約することでかえって自由を感じながら日々の仕事をしています。

 

 

 

 

 

今年私どもは「つくる」をテーマーに商品開発やネットワークの構築を考えています。きっかけは正月の箱根駅伝をみているときに流れたビール会社のミュージカル仕立てにしたコマーシャルです」「無いものはつくるしかない!欲しいものはつくるしかない!」というものでした。



最近の「ITへの投資で何億稼いだ」「株式の分割して株価が暴騰した」などのニュースを聞くたびにいつも違和感を抱いておりました。それで社会に貢献できているのだろうか?そんな会社で良いのだろうか?そんな社会で良いのだろうか?モノをつくり出す大切さを忘れてはいけない、そう考えていました。TVか!と思われるかもしれませんがキッカケは何でも良いのです。「感じることが感じたときにすぐに変えられる、行動に移す」ことが大切だと考えています。

 

 

 

 

私どもも今後「つくるしかない!」でやって行きます。自然を活かす商品をつくるしかない!それらを取り扱ってくれる仲間をつくるしかない!自然を守り、活かし、育みながら生活する、そういう社会をつくるしかない!

 

 

皆様にも自然の恵みを大切にするリフォームをお願いします。短い間でしたが、お付合いを有り難うございました。(文:小川耕太郎∞百合子社 小川耕太郎

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