木を見極める目を養った 「山調べ」と製材工場–蜜ロウワックス開発秘話PART1—


安心、安全なものを選択する方たちに支持されている、蜜ロウワックスミストデワックス。化学物質を含まないが故に、商品化には多くの難問が次々と立ちはだかりました。皆様にお届けできる商品が出来上がるまでの道程を振り返りました。

――小川耕太郎


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木を見極める目を養った「山調べ」と製材工場



私は尾鷲に生まれ、幼い頃から紀州の木と接する環境に育った。父が製材所を経営していたので、小学生の頃から父の「山調べ」にも付き合わされた。




木というのは、伐採する前の山が丸ごと売りに出される。山に生えている木を見て、何の木が何本あって、太さはどうか、どの程度の品質かを見極め、入札価格を決めるのだ。



夏休みには、製材工場で手伝いもした。丸太の状態から製材する時の板のとり方や、立木の状態と、実際に製材した時の品質の差などを目で見て学んだ。



大学卒業後尾鷲に戻り、製材所で働いていた頃だ。後に蜜ロウワックスをつくるきっかけになった経験があった。



千葉市で議員をしていた義父が「環境議員の会」という地方議員の集まりで、三重県南部に新しくできたヒノキを使った小学校を見学にくるという。ついて行くと、なぜかヒノキの清々しい香りではない異臭がする。ヒノキにウレタン塗装をしたための、化学物質の臭いだった。



同席した女性議員は気分が悪くなってすぐに退室。私もすぐに後を追う。明日が入学式なのに、子どもたちはこんな状態の教室で授業を受けて大丈夫かと心配になった。その経験が、後に自然塗料を開発するきっかけになったように思う。(続く)