アサギマダラは命と旅をする

asagimadara.jpg「アサギマダラ」

てふてふが一匹 韃靼海峡を渡って行った(安西冬衛)

アサギマダラは、長距離を渡る蝶。おそらく数日前に伊良湖岬を飛び立ったのだろう、10月10日にこちらに初飛来し、好物のフジバカマの花で羽を休めていた。ヒラヒラと舞い、手で簡単に掴めてしまうほどに人を恐れない。幼虫時に強い毒性を含む植物を食べて体内に蓄積しているから、敵に襲われる心配をしない。

春から夏にかけて本州の標高1000?2000メートルの高原地帯で繁殖し、秋の気温の低下とともに南方へと移動を始める。遠く沖縄や南大東島、八重山諸島や台湾と、2000キロも超える旅をする。南の島で旅と生を終えるが、新たに誕生した世代が春に北上の旅に出る。こうしてアサギマダラは命と旅をリレーする。
(竹村)