2014.10.27
中村養蜂所 中村誠一さん–[第二話]スズメバチの倒し方–
スズメバチ・アシナガバチ・クマンバチ・ミツバチなど有名な蜂がいます。僕は、蜂という種類はすべて花の蜜を集めてそれのみで生きていくと思いました。
そして蜂の持っている針という物は、蜜の取り合いになっているときなどに勝てるようについている物であると思っておりました。一部分では、これもあっているのですが・・・
では、何故僕ががこのような疑問を持ったのかというと熊野の中村養蜂所のもとへ訪れたときでした入った瞬間に・・・金縛りにあうような、見てはいけないような「ドキッ」と思うような感覚に襲われました。一番最初に目に入った物が、スズメバチの死骸と生きている大群があったからです。なぜスズメバチがここに来るのかというとミツバチを襲いにきているからだと言います。
この「ドキッ」という感覚は、おそらく死ぬかもしれないという事と飛び出したらどうしようという焦燥感が強くありました。前半、中村誠一さんが笑いながら「こんなにいっぱいスズメバチがくるんです^^」とニコニコしながらおっしゃってました。なんで笑顔なのかずっとわからないままです。「これが・・・養蜂家さんの蜂好き効果なのか!」と思いながら蜂についてインタビューをしていきました。中村さんを視界にいれつつ・・・スズメバチもいれつつ・・・
そのインタビューをしていく中で養蜂家さんは、一年中何をいているのか?という事をお聞きしました。僕は正直、前回も書きましたが蜂が勝手に増殖してくれると思っていたので花が咲いている季節の間何回も蜂蜜をとる事ができる物であると勘違いしておりました・・・詳しく聞いてみると休みなんて一つもなく大変な物でした。
【春】花が咲きミツバチが蜜をせっせと集める
【夏】たまった蜜を搾取する。
【秋】スズメバチが冬を越えようとしてミツバチの巣を襲ってくる。
【冬】ミツバチは蜜を収集することができないので、養蜂家さんが餌をあげる。
そして【春】にまた、蜜を集めて蜂蜜を集める。
今は、秋の時期なのでスズメバチがミツバチを襲いにくる時期です。では、中村さんはどのようにして撃退をしているのか?という話になります。撃退方法は至ってシンプルです。
1 バトミントンラケットを持つ
↓
2 ラケットでスナップを効かせてはたく
↓
3 それで落ちたスズメバチをつぶす
というシンプルな方法です。今、すごく殺虫剤などが進んでいる時代にどうしてこのような原始的な方法をとるのかというのはすごく不思議でした。けれども、中村さんに話を聞かせていただくと納得いく答えが出てきました。
もし、スズメバチ撃退用の殺虫剤を撒いてスズメバチを倒したとします。けれども、それはミツバチにも影響を与えてしまう物です。そして殺虫剤という物は気体であるために風に乗ってどこに向かっているのか?というのをいっさい把握する事ができずミツバチに被害が及ぶ危険性があるので、はたき落として潰すという行動をとっているとおっしゃいました。
そんなことを僕はできないし、スズメバチと家の中で遭遇したら戦わずに逃げると思います。家には帰らずに恐らく外泊します。養蜂家の中村さんいわく、「刺されても隣に病院あるから大丈夫だよ!」とニコニコしながらおっしゃってました。そのニコニコの中に養蜂家として当たり前の事をしていてプライドをもって仕事をなされているという事を感じそんな命がけで、スズメバチと戦いミツバチを愛している中村さんの蜂蜜はすごく宝物のようにおもいました。
先ほどネオニコチノイドという成分がミツバチを迷わせてしまうなど、いろいろといわれております。この話は、次の機会にお話しさせていただきたいと思います。
筆者:原吉輝