2014.03.19
ボランティアと地元住民が建てた 竪穴式集会所「鍵」が 優秀賞&読者賞を受賞
幾何楽堂の小阪さんが率いたボランティアグループ「チーム日光」と地元住民と共に建てた竪穴式集会所「鍵」(岩手県南三陸歌津町)が今後のログハウスの方向性を決める2013年12月4日日本ログハウス・オブ・イヤーにて優秀賞&読者賞を受賞しました。
竪穴式住居は、日本の家の原点。「原点に立ち返って再出発しようという」メッセージである。そして、自分や自分の周りにいる人たちへのメッセージでもある。
授賞式は東京芝パークホテル。建築に関わる専門家の審査員により10作品選ばれました。
小川社はチーム日光の支援活動に寄付させていただいた関係で、チーム日光さんが表彰式に誘ってくれました。
ちなみにこの集会所で使われた柱はすべて尾鷲ヒノキです。尾鷲木材業界の中心である「土井本家」の支配人・浜田氏に相談したところ、急遽、土井本家の作業班3名が2日間伐採をしてくれることになりました。
熊野合同運輸にトラックをお願いし、ACEクレーンにクレーン作業をお願いしました。
森林組合おわせ、尾鷲木材協同組合、尾鷲ひのきプレカット協同組合達が
作業に参加してくれました。小川社の竹村裕二君、小川武宣(小川耕太郎実弟)、小川栄治(小川耕太郎の叔父)も手伝ってくれ、無事被災地へ尾鷲ヒノキをお届けしました。
尾鷲ヒノキが到着し、ボランティアで皮むきをし、墨付けをしました。
ほとんど重機を使わず、総勢1500人のボランティアの手で造った。
人の力が合わさってできた軌跡&奇跡の集会所!
震災から3年経ち、改めてチーム日光のブログ(チーム日光のキセキ)を
読みかえしました。今読んでも胸にグッと刺さるような熱い魂を感じます。一部ですがチーム日光の皆さんの言葉を抜粋させていただきます。
「数々の支援活動をしていくうちに被災地に住む方々も心を開いてくれ、
心から話し合えるようになった。「仮設住宅の暮らしは、地域の住民がバ
ラバラ散らばった。そんな中改めて思ったことがある。津波ですべて流さ
れたこの地でこれからどのような町をつくっていきたいのか」話合う場が
欲しい!」という声がでてきた。自分が原点であると思った場所に帰るこ
と。初心に戻ること。単なる建物ではなく[原点回帰]という魂が集う場にしたい!」
「今一番必要としているのは「明日への希望」。たとえ明日世界が滅びようとも種を植え続けることができるか?すべて流されたこの町に、これからどのように生きていくかを話し合う場が竪穴式集会所「鍵」となった」
▲地元住民の子どもも参加
「家だって本来は買うものでなく、自分の手で造るものですよ(チーム日
光代表 小坂憲正氏)」
「昔は家もみんなで建てたし、困っている人がいれば、助けにもいった。
コミュニティーのいたわりがあったんじゃないですか。一人ではなく、全員が良くなるためには「行政がやってくれない、国が動いてくれない」ではなく、自らがやらなくては何も進まないと思います」
「機械ではなく、人の力を合わせれば想いも通じて形になります。ボラン
ティアをするにあたり、できるだけ被災者の人達の目線にたって何をする
べきかを感じとりたかった。チーム日光は救援物資からはじまり、ガレキ
の撤去から始まり、泥だし、漁網の清掃、山林の清掃を行った。支援で一
番ほしいのは「人」だった。人と人の力が合わさると人は動き、モノも動
いた。」
「みんなで建てた集会所は、復興の「鍵」となることを願い、人の心の扉
も開くという願いを託し、「鍵」と名付けた。」
小川耕太郎∞百合子社では利益があるなしに関わらず、売上の0.3%を山林の循環活動に寄付させていただいております。
11期(2010年7月~2011年6月)は緊急を要するため、12期分の寄付額を前倒しで寄付させていただきました。
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合計寄付額 824,600円(170,000(10期分社会コスト残高額)520,657円(11期分社会コスト額)+133,974円(来季(12期)分社会コスト))東日本大震災復興支援 チーム日光へ寄付
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◆内訳
1:チーム日光への寄付金500,000円
2:チーム日光の建設する竪穴式住居のための材木伐採費用 60,000円
3:同材搬出のためのクレーン代75,600円
4:同材運搬費(土場までの運搬+日光への運搬)189,000円
*建築家住宅の会での大震災復興支援プロイジェクト活動費、南三陸町への出張費、竪穴式集会所上棟式への枡の寄付などは別にしています。
小川社では毎年、地元尾鷲市の「海と山をつなぐ漁民による森づくり」に30万円の寄付(植樹苗代、食害ネット代)をさせていただいています。しかし、秋の台風12号の影響で植樹場所までの林道が崩壊し、いまだに復旧の目途がつかず、植樹は中止となりましたので、11期は東日本大震災復興支援のみの支援とさせていただきました。
このような活動が継続できたのもお客様をはじめ、取引先の皆様のお蔭です。皆様には心より感謝申し上げます。ありがとうございました。