2019.06.21

2019年6月21日(金)付 南海日々新聞『八鬼山にあそび場作りへ—-森林体験プログラム 宮之上小3年生道普請—-』

南海日日190621.jpg2019621日(金)付 南海日々新聞 以下転載

 

尾鷲市の自然豊かな環境を生かしたあそび場を創出しようと、宮之上小学校(西恵美子校長、107人)の三年生14人が20日、同市南浦の八鬼山市有林で遊び場確保に向けた道普請に取組んだ。

 

 

 

市有林を活用した森林体験ブログラムの一環で、市が主催する「僕らのあそび場づくり山育・木育・おわせ行く」プロジェクト。自然を体験する機会が減った子ども達に自然の魅力を理解してもらい、日本農業遺産に認定されている八鬼山林に遊び場(アスレチック場)をつくる過程を通して、自然で遊び横路井や自己肯定感を高めるのが狙い。本年度は宮之上小3年生が全5回のカリキュラムで実践する。

 

 

 

この日は第一回の実習で、児童たちは小川耕太郎∞百合子社(賀田小)から提供を受けた作業着のつなぎや地下足袋、軍手を身に着け、市のスクールバスで八鬼山登り口に到着。世話人を務める森田渉さん(43)や協力隊団体の小川社、尾鷲藪漕隊、三重大学自然環境リテラシー、市職員ら15人が参加した。

遊び場をつくる場所は、八鬼山登り口から約600mの標高50m地点。児童たちは森田さんから活動内容の説明を受け、20–60年生のヒノキ山林エリアで2半に分かれて作業をはじめた。

児童たちはロープを張る木を調べるためにヒノキの幹周りをメジャーで測り、さま道を覆う雑草や小枝、石を取り除く作業に集中。朽ちた木はのこぎりで切り、約一時間の活動で遊び場の第一歩を踏み出した。

なかよく作業に取り組んだ北村いおり君(8)と坂本尚さん(8)は「山の中にはいるのは初めてで作業も楽しい。木にロープを縛る綱渡りのアスレチックコースを作るのが楽しみ」と笑顔を見せていた。

この日は市水産農林課の千種正則市有林係長の説明で、急峻な地形を生かした尾鷲ヒノキの特徴やスギとヒノキの違いについても学び、山岳ガイドがレスキューの共同サインにつかう「片手で頭を触る」動作も覚えた。

 

 

 

児童と一緒に汗を流した森田さんは「山の魅力を理解して自然で遊たのしさを知ってもらえれば」と話し、同プロジェクトを企画した市政策調整課の芝山有朋調整監は「子ども達の笑顔が印象的だった。今後は海や川のプログラムも計画しており、プロジェクトが確立すれば市外にも発信して児童間の交流につなげたい」と話していた。

 

 

 

次回は74日に現地の間伐体験を含めた木育講習があり、最終日5回目の10月までに遊び場を創出してフィールド遊びや森の図書館などオリジナルイベントを開く。

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