メディア掲載
2021/02/12
【第18期】2019年10月28日付 紀勢新聞「自然の魅力に可能性あり 小学生山育を振り返って」

「自然の魅力に可能性あり / 小学生山育を振り返って」
以下2019年10月19日付け 紀勢新聞記事より転載
【一部既報】尾鷲市立宮の上小学校3年生14人が私有林で自然に親しむ「僕らの遊び場づくり--山育・木育・おわせ行く--」の最終回がこのほど行われた。企画した市制作調整課の芝山有朋調整監は全誤解のプロジェクトを振り返り、「尾鷲ならではの本物の自然をいかしたフィールドアクティビティを発信できる取り組み」と手ごたえを語っていた。
市外に尾鷲市の自然の魅力をより発信していこうという企画から、まず市内の子ども達に地元の自然を体験してもらおうと教育プログラムを創設。小山ハウスの森田渉代表を世話人とし、市内外の林業や観光業などの関係者らの協力を受けて実施した。
賀田町の小川耕太郎∞百合子社から子どもたちの着るツナギと地下足袋の提供を受け、安藤スポーツ・食文化進行財団が自然体験活動を支援する「トム・ソーヤースクール」にも選ばれるなどして資材を確保した。
子どもたちは、市有林を舞台に、間伐材を使ったコースター作りのほか、リラクゼレーション効果が期待できる本の読み聞かせ、スポンジ銃を使ったサバイバルゲーム、漁網を再利用したハンモックでの森林浴などに取り組んだ。三重大学生の環境リテラシー学講座と合同での交流授業も行った。
芝山調整監は内容について「教育的な面だけでなく、観光に活用できるアクティビティとしても期待できる」と狙いを説明する。
来年度からの予定は未定だが「教育、林業、観光で効果が期待でき、まさに一石三鳥の取り組み。どんな形であっても続けていきたい」と取り組みの継続に意欲を見せている。
子ども達の指導をした世話人の森田代表は「子どもたちの『またやりたい』という言葉と、目に見えて成長していった姿が印象的で想像以上だった」と手ごたえを語る一方、「多くのボランティアの人のおかげでできた。今後は少人数で継続できるか、人材をどう育てていくかを考える必要がある」と課題にも触れた。
三重大学生物資源学部の坂本竜彦教授は「小学生は地元の魅力に気付くことができ、大学生にとってに学ぶことが多かった。両者が楽しみながら自ら理解していくので、非常に意味のある取り組みだと思う」と交流授業の意義を語った。