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草木灰越前生漉奉書を世界に売り込めプロジェクト

2014/08/12

桂離宮へ行く。「永遠に循環を繰り返す自然美」がさりげなく施されている---2014年8月5日インターン生 EDJONA ISMAILI日報より---

20140805bana.jpg---201485日インターン生 EDJONA ISMAILI日報より---

代表(小川耕太郎)と一緒に桂離宮へ行った。



目的は桂離宮内にある茶室「松琴亭」の襖紙は

岩野市兵衛が漉いた草木灰越前生漉奉書が使われているからだ。

この襖紙は、藍と白の奉書を市松模様に貼っている。

小川社ではここで使われている奉書と同じ製法で

岩野市兵衛に漉いてもらっている。


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代表(小川耕太郎)は、写真をとり私はビデオとメモ。

 

基本的な桂のことはもう前にも書いたので、

強調したい点や新発見を書きます。 




 

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桂離宮を全体的に見て感じた事=======================

 20140806_katsura.jpg

静」の中に「動」を見いだす

→桂離宮は、簡素美や、わびさびという日本古来からの茶道の心が生きているとよく言われている。

一番ポイント

→→→→落ち着いた、静かな空間に一見思える。が、実は自然の循環に従って移り変わる四季・月の満ち欠け・茶亭のおもてなしの位置や様式(高さ・方角)などの組み合わせで、幾万通りもの楽しみ方ができる構造となっており、無意識にも飽きる事がないところ。

 


永遠に循環を繰り返す自然美

和歌で月を詠むには、他にこれに勝るところはない、

こだわりにこだわりきった、

源氏物語の桂殿の舞台ともなった、

藤原家の離宮にも使われたという

桂の地、月(輪廻転生のシンボル)と

桂(枯れる事のない、永遠のシンボル)にかける、

「永遠に循環を繰り返す自然美」への

親王の心があらわれており、

歌人に限らない世界中の人の自然に対する

見方・感性を刺激している。

そうして今に至っても、

その自然に順応して移ろい行く姿、

そして300年周期の大修理によって

新しく生まれ変わり、

また移ろい行くことを繰り返す。

何千年にもわたって、

どの時代の人にも、どの世界の人にも

共通している「自然」を通し、

感性の刺激の源となっているのだと感じた。

 

【回ってみた詳細】 


20140807_tsuitatematsu.jpg


入り口付近:入ってすぐのところに衝立松が。工夫は2つ。

池が、入ってすぐ見えてしまうと、

後の回遊の楽しみがなくなってしまう。

また、衝立松に行くほど、道が狭くなっており、遠近法で広さを演出。

 


石をちりばめて中央を高くした道は、

水はけをよくする・御輿の進行の負担を減らすなどの実用性がある。

 


奥行きもしっかり考えられていて、

衝立松のところや、御幸門をとおった

まっすぐ続く道の先には、

意図的にひねられた土橋が。



古書院も、土橋から左折するまでは

見透しできないようにされている。

目的地にたどり着く迄の、

庭の奥行きを楽しんでほしいという親王の思いか?

 20140805_koshikake.jpg

松琴亭に入る前には、

御腰掛というところがあり、

客人はここで茶室の準備が整うのを待つ。

木には杉が使われていて、

すわってみると柔らかく、暖かい感じがする。

これも毎日観光客の人が座ってくれているため

だんだんなじんできたとのこと。




20140805_nangoku.jpg


前にはソテツの木で、

退屈する事なく南国気分が味わえるように考えられている。

もう一つ、御腰掛のすぐ隣には、

上が吹き抜けた状態の扉のついた

砂雪隠(たまったら砂を取り替える:手間)の

化粧屋根(トイレ)が、

主のおもてなしのこころを表している。

これまでにも歓迎しているのですよというサイン。

 

20140805_ishibashi.jpg松琴亭の前には、

過去27人もの人がおちたという少し狭くて長い白川石橋が。

これは少し蒼みがかっており、



20140805_ichimatsu.jpg

すぐ隣の市松模様の奉書の襖と調和している。

昔は朱塗りの舟橋があったとされており、朱色との調和も、

ちょうど良いコントラストが出ていただろう。

 

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松琴亭: 冬の茶亭

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omotenashi07.jpg他の高床の茶亭と比べ、低い。

いろり・天袋でお客様の前で作る料理が冷めないように。

 

市松模様の障子は、今でも流行りそうな、モダンのつくり。

青が濃いときのパンフレットの写真では大変優雅に見えるが、

日焼けした今では、昔の鮮やかなときの名残が

いっそうしみじみとさせる。

日焼けしたと言われているが、

越前奉書の特徴の、

時が経つほど白みがかるというものが

現れたのだととれるかもしれない 

好みがわかれるかもしれないが、

しみじみとした、時の流れ、

移り変わりに感じるものがある人には分かる美しさがある。

 

ガイドは加賀奉書が使われていると言っていて、

小川代表に聞かれるまで草木灰越前和紙に

変わったという事は伏せていた

ありのままの姿を残すことを理念としている

桂離宮にとっても加賀奉書の職人にとっても、

これは公にするのが屈辱的なのだろうかと思った。

でも、そうやって事実を伏せてまで、

加賀奉書ではなく、岩野家の奉書を

使わせてもらうというぐらい、

岩野家の漉く奉書の価値が改めて感じとられた。

 

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賞花亭: 春の茶亭 

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飛び石の階段をあがった、

5〜6mぐらいの高さのところから、

桜等の春の木・花の鑑賞台としてつかわれた。

それでも2階ぐらいの高さになるが、

これは古書院から見える月を遮らないようにするため。

月、そしてその池に映る

月面の鑑賞をなによりも

優先したあしらいがみられる。

 

 

そうしてまた飛び石の階段をおり、

かつて仏がおさめられていた

恩林堂をすぎると笑意軒: 夏の茶亭。


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笑意軒: 夏の茶亭

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すぐ前に池があり、

夏に吹く風で水によって冷やされた空気で涼しい。

6つの四季の窓は、

それぞれ大きさが違うという。

それも、四季の移ろいを表すもの。

智仁親王の思う美しさ、移り行くはかない

自然美というメッセージが、

さりげなく施されているのだと思った。

無理強いしない、このさりげない伝え方が、

心地よさやまた見に来たいという気持ちにさせる。

 

農家の家風で、近くの気に留まる様々な種類の蝉が

賑やかにうたっている。

裏には田園もあり、さりげない日常の田舎風景を

取り入れている。実際に農家の人に手入れしてもらっている。

 


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秋の月波楼は、屋形船をイメージ

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書院は、古書院が一番前、順番に作られて行って、

中書院、新御殿と少しずつずれながら、

最優先の、池にうつる月の鑑賞にふさわしい建て方になっている。

高床式も、風通しや

桂川の氾濫にそなえるといった実用性があるなかで、

同時に月見台の月の鑑賞に適した、

高めの作りになっている。

 

 

ちなみに、という追加の気持ちではなく、

実用性も美しさも同時に考えているところがあり、

ここがヨーロッパの合理的な

建築様式と異なる(実用性だけを考えたものの上に

追加する形で装飾。

だからヨーロッパ建築は凝った彫刻や

派手な装飾がおおい様式のものが多い。)

 

 

 

藍の間が見たかったが、

湿度管理のできる部屋で、

永久保存ができるように管理されているとのこと。

いっそのことちゃんと見てもらえるように出しておいた方が、

また色合いが薄くなったりしたら

岩野さんのところで藍染めをやってもらい、

それによって技術継承にも貢献できるのに、

・・・・・と、その矛盾点に少し悔しく思う。 

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