2026.07.29

第1話 はじまりの商品に、どういう顔をつけるのか

「未晒しクラフト(みざらし)」にこだわってきた理由

未晒し蜜ロウワックスのラベルシールの在庫が少なくなってきたため、
この秋から、刷り直した新しいラベルへ順次切り替える予定です。

ただ、印刷会社さんから、少し気になる話を聞きました。

「今回は大丈夫ですが、今後は未晒し紙のシール用紙を扱えなくなるかもしれません」

少量生産の紙は、これからますます手に入りにくくなっていくのかもしれません。


▲未晒しクラフト クラフトパルプを原料に「クラフト法」で作られた紙。漂白工程を行わず木材本来の色や繊維を活かしているのが最大の特徴。

未晒し蜜ロウワックスの「蜜ロウ」はミツバチのムダ巣をつかいます。巣の中にはゴミがあるので、界面活性剤をつかわず、蜜ロウを湯煎して晒布で何度も漉し、純度の高い「蜜ロウ」になります。商品名である「未晒し蜜ロウワックス(みざらし みつろうわっくす)」は、界面活性剤による漂白はしていないという意味を含めています。

▲画像左:ムダ巣  画像右:ムダ巣の中に含まれるゴミを晒布で取り除いた蜜ロウ(1回目)

「リアルな田舎」を表現したい

未晒し蜜ロウワックスの販売をはじめたのは、今から27年前になります。

当然ながら、すぐに売れたわけではありませんでした。

当時、住宅の床は合板フローリングが中心で、仕上げには化学塗料が多く使われていました。

無垢材に塗る自然素材のワックスは、まだ一般的な商品ではなかったのです。

今現在も、大衆ではありませんが床材の選択肢として無垢材があがるようになりました。

▲起業当時は、近所の事業所のご厚意でお陰でコピー機で白黒コピーをし糊で貼っていた時代(笑)
▲蜜ロウワックス販売してから2ヶ月後、ラベルデザインをつくるお金をかき集め、商品の顔をつくる。夫婦で早朝から深夜まで働き、月給にすると2人で8万くらいの時代(笑)。

はじまりの商品は、手に取ってもらわなければ、知ってもらうことすらできません。

そこで悩んだのが、商品の「顔」となるラベルでした。

どんなデザインなら、私たちが大切にしていることを伝えられるだろう。

どんな見せ方なら、初めて見る人にも安心して手に取ってもらえるだろう。

小さな子どもでも塗れる安心なワックスはどのようにして表現したらよいのだろうか?

私たちがラベルに表したかったのは、演出された「田舎風」ではありません。

私たちにとっての“リアルならしさ”は、

・田舎でつくっていること
・実直であること
・素材やつくり手の背景をごまかさないこと
・環境問題をジブンゴトとすること(目の前に海や川がある環境下で商いをしているからこそ、水質汚染は暮らしに直結する。)

そんな、ごく当たり前のことでした。

多くの人がどこかで見たことあり、自然に受け止められる「王道」を探す

でも、自分たちだけに分かる表現では、商品は届きません。

多くの人がどこかで見たことがあり、自然に受け入れられる「王道」も必要でした。

▲小川社は限界集落で営業していたこともあり、ネットがつながりにくく(汗)情報収集は地元図書館

自分たちらしさと、誰にでも伝わる分かりやすさ。

その二つを、どう結びつけるか。

答えを探すため、図書館へ向かいました。

(つづく)

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